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2017.09.14(木)年金 598億円支給漏れ 91年~、公務員妻ら10万人

厚生労働省は13日、専業主婦世帯などを対象にした年金の加算制度で事務処理ミスなどがあり、1991年からの26年間で10万5963人に計598億円の支給漏れがあったと公表した。一度に判明した支給漏れとしては過去最大。会社員向けの厚生年金と公務員らの共済年金(2015年に厚生年金と統合)の情報の連携が十分でなかったことが主因で、支給漏れの96%は夫婦の一方が共済年金を受給している人だった。11月上旬にお知らせを送付し、同15日に支払う予定。

厚生、共済両年金に20年以上加入していた受給者に65歳未満の配偶者がいる場合などに、「加給年金」と呼ばれる加算がつく。配偶者が65歳になって基礎年金を受給するようになると、加給年金は打ち切られ、代わりに配偶者の基礎年金に一定の基準で振り替えて加算される。現在の額は月6000~1万9000円程度。この振り替え加算制度でミスがあった。支給漏れは、1人当たり最高で590万円、平均56万円に上る。

振り替え加算を巡るミスはこれまでも起きていたが、14年度以降に急増。日本年金機構が昨年11月から総点検を実施し、全体像が判明した。

主な要因は厚生年金と共済年金の情報の連携不足。15年の統合に伴い整備された連携システムを活用して調べたところ、5万2908人、260億円の支給ミスがあった。このほか、年金の支給開始年齢が60歳から65歳に段階的に引き上げられるなど制度が複雑化したことも影響していた。また、振り替え加算を受け取るには加入者の届け出が必要な場合もあり、これが漏れているケースもあった。

支給漏れの対象者には時効にかかる分も支払う。死亡している対象者約4000人については、生計が同じ3親等以内の親族に支給する。

厚労省の竹林悟史年金局事業管理課長は「支払われるべきものが正しく支払われなかったことは申し訳ない」と話した。再発防止のため、今後機械的に情報照会できるようシステムを改修し、加入者からの届け出を不要にするよう省令を改正する。【山田泰蔵】

【ことば】振り替え加算

厚生年金と共済年金のいずれかに20年以上加入していた受給者に、扶養する65歳未満の配偶者や18歳未満の子ども(障害があれば20歳未満)がいる場合には、「加給年金」として一定額が上乗せ支給される仕組みがある。「老後の扶養家族手当」という位置付けで、配偶者に厚生年金の加入期間が20年以上ある場合は支給されない。配偶者が65歳に達すると加給年金は終了するが、条件を満たせば、配偶者が受給する基礎年金に、年齢に応じ月6000~1万9000円程度が「振り替え加算」として上乗せ支給されている。1986年施行の制度改正で、それまで任意加入だった専業主婦の救済策として導入が決まり、91年に支給が始まった。振り替え加算の対象は26年4月2日~66年4月1日生まれの配偶者。

<毎日新聞>
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